質問者:青木 投稿日:2012.05.09 記事番号:050912100280000003
はじめて質問させていただきます。
認定NPO法人の帳簿書類について、「帳簿書類の備付け、取引の記録及び帳簿書類の保存を青色申告法人に準じて行っている」というのは複式簿記で記帳していなければならないということでしょうか。単式簿記や多桁式出納帳では要件に当てはまらないと考えるのでしょうか。
よろしくおねがいします。
回答者:脇坂誠也 投稿日:2012.05.09 記事番号:050912100290000003
内閣府の特定非営利活動法人の手引きの問47に具体的に出ていますが、これでもよくわかりません
https://www.npo-homepage.go.jp/pdf/201204_manual/201204_manual_6.pdf
複式簿記では仕訳帳と総勘定元帳が必要です。現金出納帳や預金出納帳は仕訳帳の一種です。総勘定元帳は、科目ごとにいつ、どんな取引がいくら生じたのか、日付順に整理されているものです
多桁式出納帳でも、科目ごとに明細が分かるので、ここでいう要件は満たしていると思われます
要するに、決算書に出ている数字、たとえば旅費交通費10万円とあったら、その10万円がいつ、どこから出金され、どのような内容の取引でどこに支払われたのかということがたどっていけて、それを証明する領収書等が保存されているということが必要になると思います
もし、「旅費交通費の10万円の内訳は?」と言われて、それがぱっと出てこないと、帳簿書類がちゃんと保存されているとは言えないわけです
多桁式出納帳で科目ごとにしっかりと残高の内訳が把握できる仕組みができていれば、要件を満たすのではないかと思います
回答者:脇坂誠也 投稿日:2012.05.31 記事番号:053112100340000004
補足させていただくと、私は今までこの要件にひっかかって認定が取れな勝ったという声を何件か聞いています
そこで問題になったパターンが、エクセルで帳簿付けをしており、エクセルには勘定科目名が記載されているのだけれど、そのエクセルシートからどうやって決算書の数字にたどり着いたのがわからないようなものです
エクセルに計算式などが入っており、それがいろいろなところに飛んで最終的には決算書の数字に何らかの形で集計されているのでしょうが、それが一覧で明確にわからないもの、これは今までの例では認められていないように思います
帳簿書類を紙ベースで保存している場合には、その出力された紙ベースで、日々の現金出納帳等から決算書の数字にどうつながっているのかがわかるもの(通常はこれを総勘定元帳という)が必要になります
「取引の記録」が「青色申告法人に準して行っている」とはそのような意味になるのではないかと思います
また、帳簿書類を電子データで保存するのは、電子帳簿保存法などの届け出をしていない限りは認められないので、紙ベースで出力しておく必要があると思われます
ちなみに、認定要件チェック表の第3表付表1の帳簿の保存方法で、「ルーズリーフ」と書くのは、「紙に出力して、それをファイルなどに綴じておいている」という意味だそうです
「ルーズリーフ」ってなんだ?と思いましたが・・・