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質問内容

Q電子取引データの電子保存義務化について

質問者:tama  投稿日:2021.12.09  記事番号:120921104870000004

認定NPO法人の会計を担当しております。

R4年1月に改訂される電子帳簿保存法にて義務化される
「電子取引データの電子保存」について
NPO法人も対応が必要かご教示いただけないでしょうか?
よろしくお願いいたします。

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回答内容

A1

回答者:税理士 白石京子  投稿日:2021.12.15  記事番号:121521104910000003

電子帳簿保存法は1998年(平成10年)にできた法律で、法人税、所得税、消費税、源泉所得税等の税法上保存が義務付けられている紙の帳簿や書類(国税関係帳簿書類)について一定の要件のもと、帳簿の電子データ保存や書類のスキャナ保存を認めるとした制度と、紙ではない電子取引でのデータについても保管を義務付けした制度からなっています。

ご質問の「電子取引データの電子保存義務」の対象は、源泉所得税以外の所得税と法人税で、消費税は対象外です。これまでは「電磁的記録の保存に代えて印刷などによる書面の保存を認める」という規定があったのですが、2022年1月以後行う電子取引については、この適用が廃止されることになったため、すべての「電子取引の取引情報」をデータのままで保管しなければならなくなります。
この規定に違反している場合は、青色申告の承認の取消し対象となる可能性があります。
NPO法人の場合、法人税法上の収益事業を実施していて法人税の申告を行っている場合は、収益事業の取引部分のみ適用になると考えられますが、実務上は収益事業と非収益事業を区分することが煩雑なケースでは、結局すべての取引について実施することになると思われます。

具体的な対象となる電子取引や、保存方法については国税庁から公表された電子帳簿保存法一問一答【電子取引関係】をご参照ください。
https://www.nta.go.jp/law/joho-zeikaishaku/sonota/jirei/4-3.htm

現時点では正式に決定はされていませんが、今回「電子取引データの電子保存義務」については、企業側の対応の遅れを理由として2年間の猶予期間が設けられる見込みです。その場合、当面は印刷した書類を保管することも認められます。
ですが、今後も電子取引は増加していきますので、この機会に取引上のトラブルの回避などのためにも、法人内で電子取引のデータ保管に関する規定を作られることを検討されてはいかがでしょうか。

なお、認定NPO法人の場合、「青色申告法人に準じた帳簿、書類の保存」が要件とされていますが、「準じて」がどのように解釈されるか、インターネットでの寄付に関する情報が対象になるのか等、具体的な取り扱いについては内閣府、所轄庁から公表されていないようです。

参考:現行の規定。来年1月以後は、「ただし」以下の下線部分が削除される。

電子計算機を使用して作成する国税関係帳簿書類の保存方法等の特例に関する法律

(電子取引の取引情報に係る電磁的記録の保存)
第十条 所得税(源泉徴収に係る所得税を除く。)及び法人税に係る保存義務者は、電子取引を行った場合には、財務省令で定めるところにより、当該電子取引の取引情報に係る電磁的記録を保存しなければならない。ただし、財務省令で定めるところにより、当該電磁的記録を出力することにより作成した書面又は電子計算機出力マイクロフィルムを保存する場合は、この限りでない。

A2

回答者:tama  投稿日:2021.12.21  記事番号:122121104930000002

白石 様

ご回答いただき、ありがとうございます。
猶予期間2年が設けられましたので、今回を機に、団体内の会計事務処理について
見直しや改善を行っていきたいと思います。