認定NPO法人 NPO会計税務専門家ネットワーク

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報告・経緯

体験談内容

東京都から認定を受けました

体験者:NPO法人ゴールドリボン・ネットワーク  投稿日:2012.10.23  記事番号:102312100770000002

 平成24年10月16日に、東京都が2NPO法人に対して認定NPO法人としての認定をしました。東京都の認定はこれが初めてのようですが、そのうちの1つが、NPO法人ゴールドリボン・ネットワークです。

 ゴールドリボン・ネットワークは、「小児がんの子どもたちが安心して、笑顔で生活できる社会の創造に役立っていきたいとの想い」で平成20年6月に設立したNPO法人です。「小児がんの治癒率の向上」、「小児がん経験者のQOLの向上」、「小児がんの理解促進」の3つを柱として活動を行っています。

 当NPOは、早くから認定NPOを意識しており、平成21年10月にNPO事業サポートセンター主催のセミナー、平成21年12月にNPO法人シーズ・市民活動を支える制度をつくる会主催のセミナーに出席し、脇阪先生の指導を受けております。また、平成21年11月には東京国税局の相談窓口にも出向いております。

 認定にあたり最大の関門と言われているPST要件については、幸い旧の国税庁の基準もクリアしており、平成22年度決算後(平成22年12月末決算)には国税庁に申請すべく準備を行ってきました。ところが、平成22年度決算において、「受入寄附金総額のうち特定非営利活動に係る事業に充てた額÷受入寄附金の総額>=70%」という認定基準が満たされないことが判明しました。当NPOは年度末である12月に大口寄附金が集中する傾向がありますが、大口寄附集中の影響で、この数値が70%を下回ってしまいました。

 やむを得ず、1年度に再トライと考えていましたが、NPO法の改正があり、平成24年4月以降、所轄庁が東京都に変更になることがわかりました。所轄庁変更前に国税庁に申請するか、変更後に東京都に申請するかを迷いましたが、「新しい公共」の狙いを解釈し(おそらく東京都に申請をした方が認定を受けやすいとの解釈)、東京都へ申請すべきとの結論を持って、平成24年5月23日に東京都に申請を行いました。

 平成24年4月の段階で、申請書類は完成していましたが、東京都に紹介された大森の税理士事務所での事前相談、また、さらに万全を期すために高田馬場の公認会計士事務所の先生のチェックを受け、5月の申請となりました。なおPST要件は相対値基準もクリアしていましたが、より明快な絶対値基準にて申請をしております。

 申請にあたっては、2回都庁に行きました。1回目で都税事務所が発行する「滞納処分に係る納税証明書」の添付がないことを指摘され、2回目で申請が受理されました。申請の受理については、これ以外には問題なく終了しています。

 東京都の実地調査は、東京都より3名のかたが、事務所に来訪され、平成24年8月1日に実施されました。実地調査の前に電話および文書にて、実地調査対象となる文書およびヒアリング事項についての連絡がありました。これらの項目については、東京都が発行している「特定非営利活動法人ハンドブック(認定編)」の47ページとほぼ同様ですので、参考にして下さい。

 実地調査においても、特段の問題はありませんでした。実地調査での主要なチェックポイントを以下に列記します。
(なお、私が感じた主要なチェックポイントであって東京都の意図と100%一致している保証はないことに留意して下さい)
① 事業報告書、活動計算書等の決算書類が正しく作成されていること。
② 事業報告書、活動計算書等の決算書類が期限内に東京都に提出されていること。
③ 役員の変更や定款の変更等が期限内に東京都に提出されていること。
④ 上記の変更が期限内に登記されていること。
⑤ 会計処理が決められた手順で行われ、会計書類の保管が行われていること。
⑥ 理事会、社員総会が定期的に行われ、議事録の作成・保管が行われていること。
⑦ 役員、職員等(親族を含む)に対して特別の利益を与えていないこと。
以上ですが、当たり前かもしれませんが、事業活動が正しく(法律通りに)行われているかということにつきるかと思います。

 平成24年10月2日に、申請書類の補正についての依頼がありました。当方の勘違いやちょっとした記入ミスの補正でしたが、この補正により申請書類が最終形になり、平成24年10月16日の認定に至りました。

 こうして振り返ってみると、幸いにも順調にことが運んだと思います。脇阪先生はじめ、ご支援ご協力いただいた皆様に感謝を申し上げます。

 認定後の現在ですが、領収書の見直し、当NPOの会員および寄附者への通知などの事務に追われています。特に領収書については、認定を待たずにもっと早い時期に見直しを行っておくべきだったと反省しているところです。

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感想内容

感想1

回答者:脇坂誠也  投稿日:2012.10.23  記事番号:102312100780000002

詳細なご報告、ありがとうございます!!

@PROも東京都に申請中で、東京都の認定1号を目指していたのですが、先を越されてしまいました(笑)

所轄庁の方もできるだけ認定する方向で考えているように思います